Bayz Audio  |  Courante 2

この独創的な形は決して奇をてらって作ったわけではありません。音を追求し、最先端技術を追求し、スピーカーとは一体何かということを追求した結果がこの形なのです。

Bayz Audio Courante 2

特に、「スピーカー」を聴くのではなく音楽そのものを聴きたいのであれば、私たちは頭を切り替える必要があります。
大幅な進化のないスピーカーの歴史の中にあって、BRSは明らかに進化したスピーカーだからです。
従来のスピーカーが音圧、出力、周波数特性などについての人間の感覚できる限界に到達してかなりの時間が経っています。

そしてその長い時間によって、我々は音楽そのものを聴く行為というよりも、「スピーカー」を聴くという行為に無意識に慣れてしまっています。
それでも、生演奏に近いステレオサウンド再生という最終的目標を達成するため、多くのハイエンドスピーカーの開発者たちは、360°の音を再生するスピーカーに注目するようになってきており、全方位の音場を適切に作り出すため数多くの技術ソリューションが提案されていますが、残念ながら、これまでに考案されたソリューションは大幅な妥協という犠牲を払って製品化しているものでした。

Bayz Audio Courante 2

とはいえ、全方位に音を発生する空間的放射能力というのは、従来のポイントスピーカーによる空間体験をはるかに超越することは間違いありません。
また現在のハイエンドスピーカーで適切なステレオサウンドを実現するためには例えば壁から0.5-1.0m離す必要があるなど、スピーカーを部屋のどこに配置するかが非常に重大な問題であることは良く知られています。

ダイポールスピーカーの場合、ステレオ体験のためにはスピーカーとリスナーの位置を精密に決める必要があります。

CouranteからCourante2.0へ

この度Bay氏はCouranteにさらに手を加え、高性能化したBRS-HR(ハイレゾリューション)ドライバーを新開発しました。

広域が50kHz以上まで伸びると共に、ドライバー全体の分解能が向上。それに伴い、内部ケーブルやエンクロージャー、グラナイトベースへの設置デザインなど大幅に変更を加え、Courante2.0として生まれ変わりました。

Courante2.0(クーラント2.0)

実際に聴いてみるまでは信じられないでしょう。真のリアリズムがそこにあります。
ドライバー、キャビネット、デザイン、そしてサウンド、すべてにおいて今までとは一線を画すスピーカーマシーンの誕生です。
超高性能ドライバーBRS-HRを搭載したCourante2.0には、その性能に追従する最適なエンクロージャーとウーファーを設計する必要がありました。
エンクロージャーはBRS-HRの超ハイスピードな音に対応するため、質量を可能な限り低くすることを念頭に設計は進められました。

F1モノコック、Red Bull Air Race World Championshipsのレース飛行機等に使用される、最新鋭のカーボンファイバーを十数年研究開発してきたハンガリーのAndras Voloscsuk(アンドレス・ボルシュク)と彼のエンジニアリングチームは、コンピューター解析による音響モジュールを製作し、これに対して厳しい測定とテストで試行錯誤を重ねた結果、カーボンファイバーコンポジットまたはポリマール・マトリックス・コンポジット/PMC(オーダー時に選択)を使用した空気力学に優れ、完全な層流を実現した超剛性超低質量の特殊キャビネットの開発に成功。
この特許出願中のキャビネットは重量13kgという超軽量を実現し、ユニークな内部減衰特性によって共鳴がなく、表面からの音の放射が全くありません。

そして、低質量によってエネルギーを保存しないため、他の一般的な高質量スピーカーキャビネットと比較して圧倒的に小さいディストーションを実現しています。超ハイスピードを誇るBRS-HRに適合させるための特許出願中のウーファーは、SB Acoustics・Scan Speak・Vifa・Dannish Sound Technologies・Tympanyなどのハイエンドトランスデューサーを設計してきた、デンマークのDaneisan AudioのCEO、Frank Nielsen(フランク・ニールセン)によって開発されました。
エジプト製パピルスコーンを使用したCourante2.0専用に設計された2基のウーファーはBRS-HRと約2kHzで緩やかにクロスされ、超低域まで余すことなく再生。

また、2基のウーファーは超剛性超軽量のキャビネットに上下にそれぞれ逆方向に取り付けられ、ニュートンの運動の第3法則「作用反作用の法則」により、スピーカーの振幅に合わせて全体の振動や共鳴を除去し、ピュアリティは今までにないレベルに達成。
エネルギー保存のない低質量キャビネットとの相乗効果で、歪みもタイムディレイもありません。
この軽いCourante2.0の設置方法は、重量17kgの美しいグラナイトベースに挿して設置するだけです。

主な変更点

• BRS(Bayz Radial Speaker)の改良
40kHzまでフラットな周波数特性を持つ超低歪みで驚異的なインパルス特性を発揮する新型BRS-HRドライバーを搭載。
• 内部ケーブルの変更
BRSドライバーの分解能向上に合わせて内部配線を改良。透明性を高め、トランジェント特性、インパルス特性が改善。
• BRS-HRにハードカバーを装着
レーザーカットによるアルミニウムカバーが、音質に影響を与えずにBRS-HRを埃や外的損傷から保護します。
•Courante本体とグラナイトベースの設置方法の改善
安定性とセットアップのしやすさの両面を改善。
•ウッドバックプレートを装備
キャビネットの背面にウッドバックプレートを装備。キャビネットの制振効果が増し、音質向上を果たしています。

BRS(Bayz Radial Speaker)

Zoltan氏は全方位型の音について何十年もの研究開発を行った結果、2011年、ユニークなラジアルサウンドプロジェクションコンセプトのBayz Radial Speaker (BRS)ドライバーを作り上げました。
BRSは特許技術である超軽量素材で作られた透明な円筒形特殊メンブレンをコイルマグネットで動作させることで、音を360度全方位に放射することができます。
この円筒形特殊メンブレンは、もう一つの特許技術により、直径を変えながら、まるで呼吸するように動作します。
BRSは全方位に音を放射する能力だけでなく、応答時間と周波数スペクトラムのパフォーマンスが大幅に優れているため、市場にある他のツイーターより音質も非常に素晴らしいものです。
音は圧倒的に速く、楽器の配置や大きさは実際そこにあるかのように再生され、且つ強烈なエネルギーも備えています。
この特殊メンブレンはドームツイーターの何十倍(30-50倍)もの総面積があるので、周辺に発散される音のエネルギーは1方向に集中されず、そのため耳に心地よい体験を提供する音場を作ります。
一般的な前後に振幅動作をするようなドライバーと決定的に違うのは、刺激的な音の再生にはならないということです(そもそもの録音が刺激的な音ならば別ですが)。
サウンドステージは広大でディープ、そして最も深層にあるディティールやニュアンスまでも克明に引き出し目の前には音楽そのものだけが再生されます。

BRS-HR 2kHz-42kHz測定データ

スペック Technical Specification

周波数レスポンス

28Hz-22kHz

感度

90 dB /2.83 V /m

インピーダンス

4 Ω

推奨ドライブアンプ

50W以上

クロスオーバー周波数

2kHz以上

キャビネット重量

13kg

べ―ススタンド重量

17kg

キャビネット

1390x410x190mm