
CH Precision | 10 Series | P10 Digital to Analog Converter
C10 Reference DACは、CH Precisionのデジタルフロントエンドにおける中核モデルです。
モジュール構造を採用した設計により、コンパクトな構成でありながら、非常に高い完成度のデジタル再生を実現しています。単体で完結するDACとして高い性能を備える一方で、システムの発展に合わせて構成を拡張できる柔軟性も備えています。C10には、CH Precisionが長年培ってきたR-2R変換技術がさらに進化したかたちで投入されています。
デュアル・ディファレンシャル構成のDSQ™ Phase Arrayは、16基の高精度抵抗ネットワークで構成され、独自のPEtERアルゴリズムによって制御されます。
このアルゴリズムは32bit固定小数点DSPとして動作し、最終的な24bit変換に向けて信号を最適な状態へと整えます。入力されたデータはアレイ内を順次処理される構造となっており、極めて高いタイミング精度が求められます。変換後にはベッセルフィルターを用いることで群遅延を一定に保ち、時間軸の整合性を損なうことなく信号を出力します。さらに64倍まで拡張されたオーバーサンプリングにより、時間領域での再現性と自然な音楽表現を両立しています。


■PEtER Upsampling Spline Filter
音楽は単なるデータではなく、時間の流れの中で立ち上がり、減衰し、空間に広がっていく現象です。C10は、その時間的な情報を損なうことなく再現することを目指して設計されています。
デジタル信号をアナログ波形として再構成するためには、アップサンプリングとフィルタリングが不可欠です。しかし従来の方式では、周波数特性や位相特性、リンギングなどの間でトレードオフが避けられません。
そのため多くのDACでは複数のフィルターが用意され、ユーザーが音の傾向を選択する設計が一般的となっています。
C10ではこの課題に対し、独自のPEtER Upsampling Spline Filterを採用しています。
このアルゴリズムは、従来の補間方式に比べて波形の自然なつながりや滑らかさをより正確に再現します。
同時に、従来のデジタルフィルターで発生しやすい不要なエネルギー成分も大幅に抑えています。
その結果、リンギングは大きく低減され、位相の乱れも抑えられます。
音の立ち上がりはより明瞭になり、減衰は自然に伸びていきます。
倍音は一貫性を保ち、空間の広がりや奥行きもより安定して描かれます。
静寂部分の純度も高く、背景の静けさがより際立ちます。
C10 mono

■Differential Conversion, Perfectly Controlled
C10のDSQ™ Phase Arrayは、16基の高精度R-2R抵抗ネットワークで構成されています。各チャンネルに8基が割り当てられ、非反転信号と反転信号をそれぞれ独立して処理します。これらのネットワークは共通のシリコン基板上に形成されており、幾何学的および熱的なばらつきが抑えられています。その結果、長期にわたる安定性と高いチャンネル対称性が確保されています。
アレイ内部では、各ラダー回路が厳密に制御された順序で動作し、電流分布や動作の一貫性が維持されます。これにより、従来のR-2R方式で課題となる微細なミスマッチに起因する歪みやノイズが抑えられています。
信号は立ち上がりから減衰に至るまで、高い精度と整合性を保ったまま変換されます。こうした構造により、C10は高い分解能と安定性、そして自然な音楽再現を両立しています。

C10はモジュラー構造を採用し、システムに応じて柔軟に構成を組み上げることができます。導入時にとどまらず、将来的な拡張にも柔軟に対応し、システムの発展に応じて最適な構成へと高めていくことができます。
3つの入力スロットはいずれも同一仕様で構成されており、標準でDigital Input HDボードを1枚装備しています。残りのスロットには、用途に応じて各種オプションボードを追加できます。
Ethernet Streaming HDボードを追加すれば、UPnPやRoonによるネットワーク再生に対応し、QobuzやTIDAL、インターネットラジオへのアクセスが可能になります。CH Precision独自のストリーミング設計により、信号の精度や時間軸の整合性がしっかりと維持されます。さらにUSBオーディオ再生用のUSBボードや、外部クロックとの同期を可能にするClock Boardにも対応しています。必要に応じてデジタル入力を追加することも可能です。
こうした構成により、導入時から最適なシステムを構築できるだけでなく、将来的なアップグレードにも無理なく対応できます。基本となるアーキテクチャを維持したまま、段階的にシステムを発展させることができます。

■C10 Reference Mono DAC
C10 Reference Mono DACは、3筐体構成(2台のDACと独立電源)によって構成されます。左右チャンネルそれぞれに専用の回路と電源を持たせることで、完全なデュアルモノ構成を実現しています。電源を分離することでチャンネル間の干渉が抑えられ、ノイズの低減と安定性の向上が図られています。信号経路と電源の両面で独立性が確保されることで、より安定した再生環境が整います。
その結果、音像の定位や空間表現の精度が高まり、ダイナミクスの細やかな表現や倍音の自然な広がりもより明確になります。低域のコントロール性も向上し、全体として余裕のあるスケール感と解像度が得られます。モノラル構成では、それぞれのチャンネルに十分なリソースが確保されることで、より力強く説得力のある音楽再生が可能になります。
A Platform for Discovery
A Portal to Music
C10は、CH Precisionの技術と時間領域への取り組みを背景に生まれたデジタルコンバーターです。
単体としての完成度に加え、将来的な発展を前提としたシステムの基盤として設計されています。
その構成は段階的な拡張を前提としており、いずれのステップにおいても基本性能が損なわれることはありません。
初期構成からフルシステムに至るまで、一貫した思想のもとで性能が積み重ねられていきます。
独自のフィルター設計から電源構成に至るまで、C10は時間軸の正確さを重視し、音楽の持つ表現力を引き出すことを目的としています。
フォーマットや環境が変化する中にあっても、長く使い続けられることを見据えて設計されています。

C10 mono

写真は実際の製品とは一部異なる場合がございます。

C10 mono

C10 Conductor Mono

C10 Conductor with T10
General
・Type: Dual-chassis digital-to-analog converter
・Options:
Additional digital input HD board
USB audio board
Ethernet streaming HD board
Clock sync board
・Upgrade path:
Dual-mono DAC (Separate left and right power supplies, 3 chassis)
・Color: Silver (standard), Anthracite or Champagne (option)
・Dimensions: 440 x 440 x 133 mm (W x D x H), all units (DAC, Power Supply)
・Weight: 20kg (DAC) + 23kg (power supply)
・Operating conditions: 5°C<T<35°C, 5%<humidity<85% no condensation
・Power supply: Selectable 100V, 115V or 230V AC, 47Hz to 63Hz
・Power consumption: <0.5W standby, 120W max in operation
User interface
・Display: 800 x 480 pixels, 24 bit RGB AMOLED
・Control: 5-button interface, Infrared remote control, Android app (iOS app to be released)
・Firmware update: via USB flash drive or the Internet
Digital input
・Type:
1x CH Link HD, 1x AES/EBU (XLR), 1x S/PDIF (RCA), 1x S/PDIF (TOSLINK) per Digital input board (1x standard)
1x USB type B per USB input board (optional)
1x RJ-45 on Streaming HD input board (optional)
・Sampling rate:
CH Link HD: PCM 44.1kHz to 768kHz, DSD 2.8224MHz to 22.5792MHz
S/PDIF, AES/EBU: PCM 44.1kHz to 192kHz, DSD 2.8224MHz (DoP format)
Ethernet: PCM 44.1kHz to 768kHz, DSD 2.8224MHz to 22.5792MHz
USB: PCM 44.1kHz to 384kHz, DSD 2.8224MHz to 5.6448MHz (DoP format)
・Bit depth: PCM 16 to 32 bit, DSD 1 bit
・MQA: Full MQA decoding (unfolding and rendering) at 24bit/705.6kHz or 768kHz
・File Format:
PCM: WAV, AIFF, FLAC, ALAC, AAC and MP3
DSD: DSF and DFF
・Services:
Local: UpnP/DLNA, Roon ready, Audirvana compatible
Streaming: Qobuz connect, Tidal connect, Web radio
DAC
・Conversion type: DSQ R-2R, 24 bit / 2.8224 MHz, 8 DAC per channel
・Upsampling filter: Proprietary ultra-short, low-ringing, time-optimized, synchronous, 32-bit fixed-point PEtER algorithm
・Clocking option: clock master or synchronization to reference clock or optical disc transport
Analog Output
・Type: 1x Balanced XLR, 1x single-ended RCA per channel
・Level: High (5VRMS), Mid (2.5VRMS) or Low (1VRMS) on RCA output (twice as much on XLR output), user selectable
・Total Harmonic Distortion + Noise: <0.003% (@ 20Hz-20kHz, A-weighted)
・Bandwidth: DC to 155kHz (-3dB)
・Signal-to-noise ratio (@ 20Hz-20kHz, A-weighted):
>121dB, High output level
>120dB, Mid output level
>117dB, Low output level
・Noise (on XLR output):
<9μVRMS, High output level
<5μVRMS, Mid output level
<3μVRMS, Low output level
General | ・Type: Dual-chassis digital-to-analog converter Additional digital input HD board Dual-mono DAC (Separate left and right power supplies, 3 chassis) |
User interface | ・Display: 800 x 480 pixels, 24 bit RGB AMOLED |
Digital input | ・Type: CH Link HD: PCM 44.1kHz to 768kHz, DSD 2.8224MHz to 22.5792MHz PCM: WAV, AIFF, FLAC, ALAC, AAC and MP3 Local: UpnP/DLNA, Roon ready, Audirvana compatible |
DAC | ・Conversion type: DSQ R-2R, 24 bit / 2.8224 MHz, 8 DAC per channel |
Analog Output | ・Type: 1x Balanced XLR, 1x single-ended RCA per channel >121dB, High output level <9μVRMS, High output level |

