CH Precision  | 1 Series | Dual Monaural Phono-Stage

音質が一つ一つ大きく異なってるのはよく知られています。オームの法則は、MMカートリッジがより大きい電圧を生成することを示す一方、MCカートリッジは、一般的により大きな電流を発生させることに長けていることを示しています。
フォノプリアンプはそれぞれのカートリッジが持つ長所をフルに活かし、最良の方法で信号を増幅しなければなりません。2系統のMC専用電流入力と1系統のMM/MC電圧入力を備えた『P1』は、すべてのタイプのカートリッジに適応可能です。

30年前にはほとんど誰も予想していませんでしたが、21世紀になった現在もレコードを聴く人は健在しており、レコードプレスはまだ行われています。多くのレコードを聴く人にとって、レコードは単なる情報源以上の存在であり、録音された音楽の中でも特に優れた音源なのです。

これはアナログならではの音質や特性が要因とも言えますが、ハイレゾデジタル音源との競争がますます激化している中で、レコード再生は明らかに優位に立っているという事実を表しています。最近では最高の音を追求するレコードコレクターやリスナーたちが、レアなオリジナル盤レコードを求めたり、(多くのステレオ盤ではなく)モノラルリリースがいいと、新品や中古レコードを世界中から購入したりしています。

同時に昔はシンプルだったレコード再生は高度に洗練され、レコードに合わせて最適に処理されることが可能になりました。レコードが唯一の高音質フォーマットだった時代には、想像もできなかったことです。

現在のレコードプレーヤーやトーンアームは以前のものよりも機能が進化し、幅広い調整が可能で、カートリッジやレコードからできる限りのパフォーマンスを引き出すように設計されています。しかし繊細なフォノ信号をに守るためには、高精度の微調整ができる多機能で適用性の高いフォノステージが必要になるでしょう。
CH Precision P1は、これらの需要を本格的に実現し、高い音楽的パフォーマンスと適応性を兼ね備えたフォノステージです。P1はレコードの溝から全ての表現や情感のニュアンスを引き出すことが可能です。

個別に設定可能な3系統の入力とCH-Control Appで調節できる重要なパラメーターを使い、P1は最大3台のターンテーブルやトーンアームに対応可能です。電流増幅入力と電圧増幅入力を装備しているため(電圧増幅入力にはシンプルで洗練されたセットアッププロトコルがあります)、P1はMC、 MI、 MMのどのカートリッジでも音楽パフォーマンスを最大限に実現します。オプションの切替可能なEQ機能を使えば、初期のオリジナルプレス盤のコレクターは昔ながらの音でディスクを聞くことができます。またP1はアップグレード可能で、拡張可能なCH Precisionエコシステムの一部でもあるので、X1外部電源ユニットによってパフォーマンスをさらに強化したり、完全2台構成のデュアルモノ仕様にグレードアップすることも可能です。

「サージェント・ペパーズ」のモノプレス盤でも「Decca SXL2000」でもP1は貴方のために正しく再生します。素晴らしいレコードを集めることは簡単ではありません。P1はただレコードの素晴らしさを聞かせるために存在するのです。

P1 – リアパネル

MC専用入力(電流増幅)

  • 低出力、低レジスタンスのMC カードリッジから電流増幅によって、最高のパフォーマンスを引き出す2つの専用入力
  • 6つのディスクリートステップで調節可能なゲイン(実際のゲインはカートリッジの内部レジスタンスによって変更)
  • 電流検出により低出力MCカートリッジから最高のS/N比を実現個別にインピーダンスを設定する必要無し
  • シングルエンド(RCA)とバランス(XLR)入力を装備

MM/MC入力(電圧増幅)

  • MMカートリッジ、MCカートリッジまたはステップアップトランス用入力
  • 超低ノイズ FET入力段
  • 35dBから70dBまで5dB刻みで調整可能なゲイン
  • 20Ωから100Ωまで500以上のステップで調節可能なカートリッジ負荷
  • セットアップ記録と内部負荷を、専用ウィザードを使って最適なゲインと負荷パフォーマンスをディスプレイに表示
  • シングルエンド(RCA)とバランス(XLR)入力を装備

オプション機能 EQカーブ

  • RIAAとeRIAA EQカーブを内蔵
  • オプションのEQフィルターボードを追加すれば EMI / Columbia / Decca / Teldec のEQカーブで再生可能

アナログ信号部

  • パラメーターとEQカーブは、本体またはCH control Appから設定可能
  • 完全コンプリメンタリ出力段のデュアルモノ回路
  • 超低ノイズ、広帯域、高スルーレート設計
  • A級、ディスクリート、トランジスターサーキットトポロジー
  • 選択可能な10Hz 3次オーダーハイパスサブソニックフィルター

電源部

  • 超低ノイズ、高精度、ディスクリートレギュレーター、リニアパワーサプライ
  • 全段にシャントレギュレーター

拡張性

  • デュアルモノラル構成(1台使用)または完全モノラル(2台使用で1台につき1チャンネル)校正が可能
  • X1外部ユニットを使用可能
  • オーディオシャーシや電源ユニットはいつでも追加可能

オプションのハードウェア

  • EQ フィルターボード
  • EMI、Columbia、Decca、Teldec の4つのEQカーブを選択可能
  • ハイグレード フィルムキャパシタ、タイトトレランスメタル レジスターを採用

写真左側上から、D1.5 CDプレーヤー/トランスポート、C1.2D/A コントローラ、T1 タイムリファレンスクロック、X1 外部電源
右側上から、P1 デュアルモノラルフォノステージ、L1 デュアルモノラルプリアンプ、X1 外部電源

Download

P1 Firmware
ファームウェアはこちらからダウンロードいただけます。

CH Control Application
アプリはこちらからダウンロードいただけます。

 

 

スペック Technical Specification

MC current-sensing input impedance

< 100mΩ, virtual ground

Equivalent Input Noise (EIN)

< -135dBu without X1

<-138dBu with X1 / 1Ω termination, gain +70dB, 22kHz BW

MM/MC voltage input impedance

Variable from 100kΩ to 20Ω

Equivalent Input Noise (EIN)

< -130dBu without X1

<-135dBu with X1 / 1Ω termination, gain +70dB, 22kHz BW

Playback EQ curves accuracy

+/- 0.1dB

High pass filter

Selectable - 3rd order (-18dB per octave)

10Hz, or by-pass

Max analog output level

8V RMS balanced

4V RMS single-ended

Frequency response

> 400kHz (RIAA equalization filter disconnected)

Total Harmonic Distortion + Noise

< 0.01%, 1kHz, output level 3V RMS, 22kHz BW

Dimensions

440mm x 440mm x 133mm (W x D x H)

Weight 

20kg