2018年の初秋に久しぶりに彼から連絡があり「ついに全てをクリアした驚異のスピーカーが完成したんだ！今年の東京オーディオショウに出展できないか？」とそのスピーカーを送ってきたのです。まず私たちはその形状と軽さに驚きました。「何なんだこれは？大丈夫だろうか？」と。ところが設置して音を出した途端、眼前にはスピーカーが一切消え、ただ音楽だけがそこにあるという体験をすることができたのです。この表現は一般的なピストンモーション型のスピーカーでも時々使われますが、このスピーカーのそれは次元が違いました。こうなると音量も等身大のレベルに設定したくなるものです。ボリュームをどんどん上げていくと驚異的なダイナミクスを備えていることもわかりました。見かけによらずアンプのボリュームにどこまでも追従してくるのです。私たちはすぐに東京インターナショナルオーディオショウに緊急出展することを決意。そしてこの独特の形状をしたスピーカーは大きな注目を浴び、一躍日本のハイエンドオーディオのマーケットに存在感を示し始めたのです。このスピーカーこそが「Courante」なのです。

全方位型の音について何十年もの研究開発を行ったZoltan氏が特許技術である超軽量素材で作られた透明な円筒形特殊メンブレンをコイルマグネットで動作させることで、音を360度全方位に放射させるBRS-HR。音は圧倒的に速く、楽器の配置や大きさは実際そこにあるかのように再生され、且つ強烈なエネルギーを放射。F1モノコック、Red Bull Air Race World Championshipsのレース飛行機等に使用される、最新鋭のカーボンファイバーを十数年研究開発してきたハンガリーのAndras Voloscsuk(アンドレス・ボルシュク）と彼のエンジニアリングチームによる、空気力学に優れた完全な層流を実現した超剛性超低質量の特殊キャビネット。超ハイスピードを誇るBRS-HRに適合させるための特許出願中のウーファーは、SB Acoustics・Scan Speak・Vifa・Dannish Sound Technologies・Tympanyなどのハイエンドトランスデューサーを設計してきた、デンマークのDaneisan AudioのCEO、Frank Nielsen（フランク・ニールセン）によるもの。

そう、Bayz Audioとは、Cournteとは、今までのスピーカーというカテゴリーを脱した「スピーカーマシーン」と呼ぶのが相応しいかもしれません。